2015年12月25日金曜日

レーティング計算について

以前に質問があったので折角なので簡単にまとめます。

Q. レーティングの計算ってどうやってるの?

レーティングの差が 100n のとき上位の人が下位の人に対して
 2n 勝 1 敗になるというのが連盟レーティングでの基本的な考え方です。
連盟レーティングは北島秀樹氏の考案したレーティング計算表をベースとして
それを平滑化した関数を用いて計算しています。

参考(田中紀洋氏のHPより):
https://web.archive.org/web/20050115035043/http://homepage3.nifty.com/noritnk/reversi/rating.html


ところで、この計算式ではレート差が大きいほど変動値が大きくなります。
レート差とレート変動の関係を表すと以下のようなグラフになります。
(グラフは山川高志氏提供)


従って、もし自分よりもレートが下で差の大きい相手に負けてしまうと
大きくレートが下がることになり、
一時的に実力を上手く反映できない状態に陥る場合があるかもしれません。


チェスの世界等で一般的に使われているのは ELOレーティングです。
参考:
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%AD%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0
ELO レーティングの場合、レート差が大きくても変動値が 32 未満に収束します。


ELO レーティングでは差が 100n のとき上位の人が下位の人に対して 2n 勝 1 敗 
という状態にはならなくなる可能性がありますが、大体近い値になります。
チェスの場合、称号がレーティングを元に決定するので、
一戦毎の変動が少ない方が都合がよいのかもしれません。


ここで実際に連盟レーティングを ELO レーティングの計算式で
計算すると下記のようになります。
http://www.othello.gr.jp/rate/elo/

一見、レートの値は余り差がないように見えますが、
ELO レーティングでは
既存の連盟レーティング計算よりも若干標準偏差が小さく
全般的に各選手の最高レーティングも低くなっています。

連盟レーティングの方が試合数毎の変動が大きいですが、
自分のレートが減りやすい反面が相手のレートも上がり易いので
結局の自分レートもよく上がるということだろうと思います。
番狂わせがおきない状態が続けば、同じくらいの値に収束すると思います。
ということで、最高レートの伸びが楽しく感じる人には
既存の計算式の方が励みになると思います。

どういう計算式がいいかの結論はありません。

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